こんにちは!Dr ニーアです。
この記事では『医者の転職』についてお話します。

他の記事でもお話しましたが、ここでお話する転職とは

『医者として無理なく働ける病院に就職先を変える』

ことを言います。

医者を辞めるわけではありません。
その理由としては、医者は働き方によって費用対効果を高くすることができるからです。
ストレスを感じながら長時間の勤務をして高収入を得る方法もありますが、理想は勤務時間を短縮しながら高収入を得ることです。

そのための一つの方法が『転職』です。

現在の勤務体制に不満はないという人も多いと思いますが、私個人としては
例え勤務状況が現状満足なものであったとしても転職という選択肢は考えておかねばならない

と考えています。

何故医者は転職を考えなければならないのか?

医者のフリーランス ~ドクターXの生き方~でもお話したように、現在、医者で転職する人は増えてきています。

医者の働き方はこの10~15年で急激に多様化してきているのですが、逆に言えば、その多様性によって今まで通りの働き方が通用しなくなる世の中に変化してきているのです。

最近起こった事例を取り上げます。

ある市中総合病院のある科に7人の常勤勤務医がいました。その病院で長年勤めておられた先生が突然退職するという事になり、退職する経緯を伺うと、「次の異動時期に常勤の一人が大学勤務になる予定となったが、代わりの医師派遣は予定されておらず、かつ、同時に2人が産休に入り、4人で常勤業務をまわす必要に迫られた。当直も月4~5回が月8~10回になる可能性が出たため、そのような業務はできないとして転職することになった」とのことでした。

この例からわかる通り、現状、バランスが取れていて働きやすい病院でもあっという間に人手不足と過重労働の危機にさらされる可能性があります。全く安泰と言える働き先は無いと考えて備える必要があるのです。

転職の具体的な方法

でも、どうやって転職をしたら良いかわからないと思います。私も以前はそうでした。転職について考える事さえしませんでした。

結論から申し上げますと転職の第一歩は

『医者の転職サイト』に登録すること

です。私も実際に登録しています。

一般的に大学病院よりも市中病院は医者にとって働きやすい職場であると言われますが、その環境は日々変わっていきます。

もしも、自分の環境が自分を追い詰めてしまうものとなってしまう場合、転職という選択ができるようにしています。

医者として最も避けなければならない事態は

『自分ではどうにもならない環境の中で身体や心を病んで医者を続けられなくなる』ことです。

自分や自分の大切なものを守れない場合、転職は検討しなければなりません。そこに義理人情や後ろめたさを感じる必要はありません。
私には愛すべき家族がいますが、自分を守らないと自分が大切なものを守れなくなるかもしれません。

その事が、私が転職サイトに登録している理由です。

次に転職サイトに登録するメリットについてお話します

転職サイトに登録するメリット

転職サイトでしか取り扱われない転職案件がある

自分で希望の就職先を探すことができる人は
『幅広い人脈があり、自分を必要としてくれる人がいる所に何の憂いも無く転職できる人』
ですが、殆どの方はそうではないと思います。

ですので、自身で転職先を探す必要がありますが、ここで注意すべきことがあります。

それは、全く知らない病院の求人を調べる時、インターネットで調べるだけでは取得できない条件の良い給与形態、勤務形態のある病院は全て『医者の転職サイト』のみで取り扱われており、少なくとも、インターネットを覗けば誰でもアクセスできる情報ではありません。

転職による人間関係悪化を防止できる可能性がある

医者は非常に狭い世界です。転職前後の職場がどのようにつながっているかもわかりません。

私は以前、別の病院に所属していた時、そこから他の病院に転職のために病院見学に行く事においても、上司にお伺いを立てる必要がありました。
理由として、都道府県も違う病院でさえ、同じ科の医者同士は知り合いが多く、強いつながりがあるため、上司経由で話を通すことが大事とされていました。

私個人としては、目の届かないところで転職を試みないようにという牽制の意味があるのではないかとも思っています。

要するに、医者の転職において、狭い世界の中でのつながりを知る必要がありますが、そのつながりを把握することは少なくとも個人単位では不可能です。
そこを意識せずに独自で転職情報を収集するのは時間の無駄となり、結果的に良い条件を見つけられないうえ、現在の所属病院との関係が悪化し、損をしてしまいます。

この点は個人ではどうにもできない点で、転職サイトを利用することで防げる可能性があります。

自分の市場価値がわかる

自分が転職で求めるものが地位や年収の場合、それに自分のキャリアが見合うものであるかは自分では判断することが難しいです。

勤務年数や取得している資格で総合的に医者としての市場価値が決まりますが、それを客観的に判断してくれるのが転職サイトです。場合によっては、転職により有利な時期やキャリアの上積みについてアドバイスをもらうことも可能です。

転職で失敗することを防ぐことが可能です。

実際に転職するときの注意点

複数の会社に登録し、対応や条件を比較する

医者の転職需要は高まっており、多くの転職サイトが乱立していますが、むやみやたらに登録するのでは無く、ある程度実績が伴っている大手に複数登録しておく方が良いと思います。

単一の会社に登録するだけでは、会社同士の比較が出来ません。

例えば、引っ越しをしたい時、引っ越し会社1社のみの見積もりをもらうと本当にその価格が適正価格かわからないですよね?
複数の会社で見積もりを行い、比較することで、その時期の適正な引っ越し価格がわかります。

それと同じで、1社だけではその会社の対応及び、転職条件が自身の市場価値と合っているものであるのかが比較できません。

また、世間では良いと言われる転職サイトと相性が悪いことも十分に考えられます。

転職条件を考えておく

『医者転職サイト』に登録すると、基本的には電話相談から始まり、コンサルタントと少なくとも1回以上は直接会う必要があります。

なお、私の知り合いに、所属病院にコンサルタントを呼んで次の転職先の病院の相談したという強気の人もいますが、基本的には病院外で会って相談する方が角は立ちにくいと思います。

その後のやり取りはメールが中心になります。

しかし、転職条件を、例えば給料がとにかく高いところ!など大雑把にしてしまうと、極論を言えば孤島の病院で医者は2人という場所となったり、給料は良いが、非常に激務である病院になったりする可能性があります。(極論なので可能性は少ないとは思いますが)

一方で、自分の積み重ねたキャリアの適正価値を知らずに細かい条件を出せば、案件が殆ど見つからないという可能性があります。

要するに、どこの場所でどのくらいの勤務形態でどれくらいの給与形態で勤務したいのかは考えておく必要があります。

しかし、その最低限のポイントは押さえた上で自身の市場価値を客観的に判断してくれる転職サイトのアドバイザーと相談して条件を決めた方が良いのです。

最後に非常に重要な事をお話します。

転職サイトには早めに登録し、実際の転職は慎重に判断する

ここまでで転職に際して考える事などをお話ししてきました。しかし、忙しい中、あまり色々な事を考えてばかりもいられないという方は、

まず、医者の転職サイトに登録することから始めても良いと思います。

非常に重要な事ですが、

転職サイト登録≠転職

です。転職サイトに登録したからと言って必ずしも転職する必要はありません。余裕があるうちに転職サイトに登録し、いざという時に活用することを考えた方が良いのです。

仮に、現在の職場で働くのはこれ以上無理という追い詰められた状況があれば、それは転職に対して切羽詰まった状態です。

この状態で転職サイトに相談しても、一刻も早い転職が前提となってしまっているため、条件において無意識に妥協せざるを得ない可能性があります。

これまでお話したように、自身でいくら調べてもインターネットは正しい情報がないことが多いです。

転職を焦ることで良い条件が無い時期に転職を強行したり、無理な転職で自身の積み重ねているキャリアが中途半端になる可能性もあります。

これを防ぐため、先にサイト登録を行っておき、コンサルタントと相談した上で、自分の市場価値及び需要と供給のバランスといった市場原理や、何から考えて、どのような準備が必要かを十分に把握する時間を確保する必要があるのです。

また、気持ちに余裕があるうちに登録し、逃げ道を確保しておくことで普段の業務にも精神的な余裕が生まれます。

皆様も是非ともご自身を見つめなおしてください。

世の中には数多くの医者転職サイトがありますが、規模や実績を考えると選択肢は限られます。

以下に『医者の転職サイト』をお示しします。

●エムスリーキャリア
登録1分!医師転職ならエムスリーキャリア


●マイナビDOCTOR
医師の転職、アルバイトならマイナビDOCTOR


●ドクターキャスト
ドクターキャスト

 

●医師求人のJMC 医師転職支援サービス
【JMC】日本メディカルコネクション


私は、「自分を守れるのは自分だけ」と思っていつも行動しています。

転職サイトを活用して自分のワークライフバランスをより良いものにして頂ければ、と思います。